生活習慣病

冬に血圧が高くなりやすいのはなぜ?家庭で気をつけたいポイント

公開日 医師確認日

「夏はふつうだったのに、寒くなってから血圧が高い」と感じる方は少なくありません。血圧は季節によって変わり、冬は高くなりやすい傾向があります。この記事では、冬に血圧が上がりやすい理由と、寒い時期に家庭で気をつけたいことをまとめます。

まず結論:寒さで血管が縮み、冬は血圧が上がりやすくなります

体は寒さを感じると、熱を逃がさないように皮膚の近くの血管を縮めます。血管が縮むと血圧は上がります。冬はこれに加えて、塩分の多い食事が増える、体を動かす機会が減るといったことも重なりがちです。

院長より:冬場は鍋物・汁物の摂取が多くなりやすい結果、塩分の摂り過ぎも関係していると考えられます。

高血圧は、症状がないまま脳卒中や心臓病などの原因になることがあります。冬こそ、ふだんの血圧を知っておくことが大切です。

冬に血圧が上がりやすい主な理由

  • 寒さ:外に出たとき、暖房の効いた部屋から寒い廊下や脱衣所に移ったときなど、急な温度の変化で血圧が上がります
  • 朝の冷え込み:血圧はもともと朝に上がりやすく、冬の朝は寒さが重なります
  • 食事:鍋物、汁物、漬物など、冬は塩分の多い料理が増えがちです
  • 運動不足:寒さで外を歩く機会が減り、体重も増えやすくなります

寒い時期に気をつけたいこと

家の中の温度差を小さくする

暖かい部屋と、廊下・トイレ・脱衣所との温度差が大きいと、移動のたびに血圧が上下します。トイレや脱衣所に小さな暖房器具を置く、朝は部屋を暖めてから起き出すなど、温度差を小さくする工夫をしましょう。外に出るときは、首まわりや手先を冷やさない服装を心がけてください。

お風呂での事故(ヒートショック)に注意する

冬は、高齢の方の入浴中の事故が増えます。消費者庁は次のような対策をすすめています(冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!)。

  • 入浴前に脱衣所や浴室を暖める
  • 湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にする
  • 浴槽から急に立ち上がらない
  • 食後すぐの入浴や、お酒を飲んだあと、お薬を飲んだあとの入浴は避ける
  • 入浴する前に、家族に一声かける

塩分を控える

日本高血圧学会は、高血圧の方は食塩を1日6g未満にすることをすすめています(高血圧の10のファクト)。汁物は具を多くして汁を残す、漬物や練り物を控える、鍋物はたれやつゆを使いすぎないといった工夫が役に立ちます。

家庭で血圧を測って記録する

冬は、ふだんより血圧が上がっていないかを確かめる良い時期です。朝と夜に家庭で測って記録しておくと、受診のときに役立ちます。測り方は健康診断で血圧が高いと言われたらのページで説明しています。

お薬は自己判断で変えない

高血圧のお薬を飲んでいる方は、冬に血圧が上がってきても、自分で量を増やしたり減らしたりしないでください。季節によってお薬の量を調整することがあるので、家庭で測った記録を持って医師にご相談ください。

受診した方がよい目安

  • 家庭で測った血圧が、上135/下85 mmHg 以上のことが多い
  • 健康診断で血圧が高いと言われたまま、受診していない
  • お薬を飲んでいるのに、冬になって家庭の血圧が上がってきた

急に激しい頭痛がする、顔や手足の片側が動かしにくい・しびれる、ろれつが回らない、胸の強い痛みが続く、といった症状があるときは、ためらわずに119番に連絡してください。脳卒中や心臓の病気の可能性があります。

当院でできること

内科で高血圧の診断と治療を行っています。予約は不要です。日曜・祝日も午前中に診療しています(水曜は休診です)。木曜日の午前には、循環器系の専門医が診察します(予約制)。

家庭で測った血圧の記録や、健康診断の結果をお持ちいただくと、診察に役立ちます。診療の内容は内科と循環器科のページでご確認いただけます。

よくある質問

冬だけ血圧が高いのですが、治療が必要ですか?

冬だけ高くなる方もいます。治療が必要かどうかは、家庭での血圧の値や、ほかの病気の有無によって変わります。記録を持って一度ご相談ください。

暖かくなったら、お薬をやめてもよいですか?

自己判断でやめると、血圧が急に上がることがあります。季節による調整が必要かどうかは、医師が家庭の血圧の記録を見て判断します。

病院で測ると高く、家で測ると低いのですが。

病院では緊張して高くなる方がいます。そのため家庭の血圧が参考になります。どちらの値も記録してお持ちください。

参考情報(2026年10月確認)

数値の基準や制度は2026年10月時点の情報です。

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